ハウスダストや花粉で起こる鼻アレルギーの治療法や手術費用

熱もないのにくしゃみが止まらない、水のような鼻水が出てくるし、鼻が詰まることもある。こういった症状が出てくるのならそれは鼻アレルギー(アレルギー性鼻炎)かもしれません。

鼻アレルギーとはどんな病気


花粉やハウスダストによって、鼻粘膜にアレルギーが出る病気です。ハウスダストにはほこり、カビ、ダニ、ペットの毛などがあります。花粉症と言われるのはこの中の一つです。1970年あたりから現在まで、患者が増え続けています。その原因は花粉の生産能力が高い杉の増加、居住環境が密閉型になったことによるハウスダストへの接触の増加であると見られています。

日本で鼻アレルギーを持つ人は平成20年で約40%、花粉症である人は約30%と報告されています。アレルゲンとしては圧倒的に花粉が多いことが分かります。

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どんな症状が出るのか

発作的で何回も出るくしゃみ、水のような鼻水、鼻閉(鼻詰まり)の3つが大きな特徴です。これらの症状は喫煙、黄砂など種々の大気汚染、換気の悪い部屋でのストーブなどガス器具の使用で悪化すると指摘されています。

また、この病気は合併症が怖く、副鼻腔炎になる可能性があります。これが慢性化すると蓄膿症となります。さらに、副鼻腔炎は目や脳に影響をおよぼすこともあり、中耳炎や髄膜炎となることも考えられます。やはり鼻アレルギーも早期の治療が望まれる病気だといえます。

薬での治療法

使う薬は抗アレルギー剤とステロイド、自律神経作用薬です。抗アレルギー剤は作用するまでに時間がかかり、効果は長続きするものが多いです。ステロイドは鼻に噴霧しますが、効果が薄い時には内服します。副作用が怖いので内服はある程度限定されます。自律神経作用薬は鼻詰まりに効果的ですが、連用すると逆に症状を悪化させます。

この3種類はおおまかな分類で、いろいろな薬があります。なかには有効な薬であっても、持病などにより使えない物もあるので、病歴などを正確に医師に伝えましょう。これらの薬が効かない(使えない)、あるいは使うのが嫌だという場合に手術となります。

手術での治療法と費用

レーザー治療

鼻粘膜(下鼻甲介)をレーザーで焼いてアレルギー反応を起こさせないようにします。鼻詰まりではほとんどの人に、鼻水やくしゃみの症状には6~8割ほどの人に効果があるそうです。有効な治療法ですが、粘膜が再生してくるので、1~2年後にまた受ける必要があります。

アルゴンプラズマ療法

これはほぼレーザー療法と同じですが、粘膜を焼くときに面で処理するので時間が短縮されるというメリットがあります。

レーザー、アルゴンプラズマ両方とも3割負担の保険適用だとして8000円前後です。

後鼻神経切断術

過敏になっている鼻の神経を切断する手術です。以前はリスクの大きい手術だったようですが、現在は超音波凝固装置を使うことによって問題がクリアされています。術後3年でも8,9割がたの人が効果を持続するということです。

この手術には問題の神経と一緒に、近くにある動静脈を切るのが一般的です。これは比較的リスクは少ないとされている一方、このせいで鼻の加湿機能が落ちると指摘している医師もいます。

入院費も含めると20万円ほどかかり、高額医療制度の適用で10万円前後となることが多いようです。

診断、治療後に気をつけること

この病気の診断は最初の問診が結構重要です。医師にかかる前にどういった時に症状が出やすいか、自分の病歴、家族の病歴(特にアレルギー性のもの)などをきちんと答えられるようにしておきましょう。

鼻アレルギーはアレルゲンを体の外に排出しようとして、身体が反応する結果起きることです。なので、自分の周りからアレルゲンを除去する、アレルゲンがたくさんあるような所に行かないといった対策が有効です。特に検査で原因物質が特定できた時は、日常生活でそれを極力避けることで症状が重くなることを防止できます。

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