久々にタンス・クローゼットから取り出した衣類がカビ臭くなってしまったという経験は多くの人にあるでしょう。そして嫌な予感がします。「これって他の服に移るんじゃ・・・」と。
その通りです。服に生えたカビも成長を続けて、やがては他の衣類にまで菌糸を伸ばしていきます。
カビが生えた服を収納しておくと他に移る
隣にある服が同じ素材を使った物だと移りやすいですし、発生したカビにとってより分解しやすい素材でできた物だった場合には、より早く移動してしまいます。特にウール、シルクなどの動物性繊維は要注意です。
また、移動する対象は何も服だけとは限りません。ベルトやバッグなどもカビが栄養としやすい素材を使っていることが多いのでこれらもチェックしておきましょう。
放置しておくとタンスやクローゼットにまで広がる
服に生えたカビは他の衣類だけではなく、収納しているタンスやクローゼットに移ることもあります。
こうなると少々厄介です。当たり前ですが服とは違って、一部を取り除いて発生源をなくすという方法が取れないからです。収納場所にカビ汚染された所ができてしまうと、持っている服全部が危なくなります。また、木部に生えたカビは除去するのが難しいです。
ですので、服にカビが生えたら放置せず、広がらない内に対処することが必要になってきます。
洗濯中にカビが移ることはない
一緒に洗濯した物の中にカビが生えた衣類を入れてしまっても大丈夫です。これはなぜかというと、洗濯中に衣類にカビが移動したとしても、そこに定着しないからです。
定着にはある程度の時間が必要ですし、菌糸を伸ばしたり増殖したりするほど洗濯中に活発化することはありません。洗い物カゴや洗濯槽に何日も一緒に置いておくと危ないですが、すぐにスイッチを入れるのなら心配はありません。
一緒に洗濯して匂いが移った場合
これはカビが移ったのではなく、臭い物質がついてしまったと考えられます。根を下ろされたわけではないので、臭いが軽い場合はもう一度同じように洗います。
臭いがひどい場合、もう一回やっても落ちないだろうなと感じた場合には、酸素系漂白剤を使います。40~50のお湯に酸素系漂白剤を適量溶かしたものに1~2時間浸け置きしてから洗えば匂いは取れます。