ジェルネイル、ネイルチップ、スカルプなどを続けると、緑に変色した部分が爪に出てくることがあります。これをグリーンネイル(緑色爪)と呼びます。
緑色になるのは爪カビではない
グリーンネイルは緑濃菌が原因で起こる症状ですが、これはカビではありません。バクテリア、つまりは細菌です。緑などに見えるのはカビの胞子ではなく、緑濃菌が作りだした色素なのです。
爪に緑や黒っぽい色素がつくので、青カビ・黒カビなどと混同されやすいのですが、緑膿菌だけを問題にすると「爪カビ」とは言えません。もう一つ混同されやすい原因となるのは、この病気はカンジダや白癬菌の感染が併発していることが多いことです。
カンジダ、白癬菌は共にカビです。しかしこれらのカビは白色でグリーンネイルの原因菌ではありません。これらに感染した場合、爪カンジダや爪白癬などと呼ばれます。
治療に使われる薬も、カビでは抗真菌薬、細菌では抗生物質や抗菌薬と処方が違います。医者の領分なので一般の人が誤解されても、自分で薬を選んで治療しようとしないかぎりは気にしなくても良いのですけどね。
ただ、医師にかからず応急的に自分でなんとかしようとした場合、原因菌がカビだと考えると間違った対処をしかねないので注意してください。
緑濃菌は薬に抵抗を持ちやすい
グリーンネイルは、仮に細菌やカビに対する知識があったとしても自分で治療しようとしてはいけません。その理由は、家庭療法的に治すのが難しいこともありますが、緑濃菌が薬剤耐性を身につけることが比較的多いからです。
自己流で抗菌薬を使って仮に症状が軽減したとしても、緑濃菌がその薬に対して耐性を持ってしまい、治りづらくなるということも考えられます。自分で処置しようとせず、皮膚科へ行きましょう。
緑濃菌が爪で繁殖する原因と予防方法
ネイルをせずに普通に生活していると、水仕事をしている人以外は緑濃菌が爪で繁殖することはあまりありません。ではなぜネイルをするとグリーンネイルになるのかというと、自爪とネイルとの間に隙間ができてくることに原因があります。
その隙間に水が入り込むことで、緑濃菌にとって都合のいい環境になるのです。ネイルが浮いてくるのは気づきにくいことが多いので、定期的に状態をチェックしましょう。
爪を伸ばすのに役立つ成分
グリーンネイルの治療の間はネイルは原則してはいけません。見栄えが悪い、早く治したいと考えるなら、爪を伸ばすのに効果がある成分を食事に取り入れましょう。
亜鉛、ビタミンC、ビタミンB2、ビタミンB6などの成分が良いとされています。各成分の働きやどんな食品に含まれるのかは下の表を参考にして下さい。
グリーンネイルは爪から原因菌がいなくなっても、すでに作られた色素は残ります。摂り過ぎはいけませんが、これらの食品が役立ってくれるでしょう。